これは子供の時からですがなんとなく出かけた先で偶然ばったり友達や知り合いに会うことがあります。何の約束も縁もゆかりもない場所でもばったりと。似たような状況で本屋に行った時に、パッと取った本が今の自分自身にとても染み渡るような必要なものであるということがあります。
作品の制作でも何となく手を動かしながら線を引いているうちにイメージが現れてきます。これも全てを意図して描いているというよりも、あるところからこちらに出現してくるような偶然、不意にあったような感覚が強いです。
ドライポイントという銅版画の技法を用いて作品を作っていますが、この製版の過程でもどのような色になるか、どのような線が出るかということは予想がつきづらく手探りで不確かです。不確かな中でも兆しのようなものが現れてきてある時イメージがしっかりと出現する瞬間があります。
この兆しや偶然を束ねて現れてきたイメージを紙に刷り表現しています。(吉浦眞琴)
1994年神奈川生まれ
2017年 京都造形芸術大学美術工芸学科油画/版画コース卒業
2019年 京都市立芸術大学 大学院美術研究科絵画専攻版画修了
受賞
2018年 第43回全国大学版画展 町田市立国際版画美術館収蔵賞
2019年 2018年度京都市立芸術大学制作展 大学院市長賞
2022年 第20回南島原市セミナリヨ現代版画展 大賞
2023年 Idemitsu Art Award 2023 竹中美幸審査員賞
個展
2019年 「砂漠の洪水」(大阪/芝田町画廊)
2021年 「しちひきでもはち」(京都/ギャラリー恵風)
2023年 「雷を捕まえる」 (大阪/芝田町画廊)
2024年 「偶然の兆し」(京都/堀川新文化ビルヂングneutral)
主なグループ展
2021年「中林忠良-版画の系譜と展開」(京都/ギャラリー恵風)
2021年「久保智沙衣・吉浦眞琴 銅版画2人展」(大阪/芝田町画廊)
2023年「Infinitely expanding printmaking expression(無限に広がる版画表現))」(大阪/芝田町画廊)
2024年「京都府新鋭選抜展Kyoto ArtforTomorrow2024」(京都/京都文化博物館)
2024年「ARTIST’S FAIR KYOTO 2024」(京都/京都国立博物館明治古都館)
現在、京都在住
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