*展覧会情報:「村瀬ひより展」 IDF-salon (IDFビル1階) 8/24(土)-9/8(日)
「可愛い」は安っぽい感じがする言葉で、作品のテーマに含めたくありませんでした。 しかし、そんなチープな言葉である「可愛い」に大きく囚われていると気がついたのは、今回展示に向けて新しい作品を制作していた時でした。 元々は、大量生産・消費だったり、誰かにとって大事なものが、他人の手によって軽くあしらわれるというテーマのつもりで、新作を描いていましたが、作品を描いていく中で「可愛い」、「素敵」、「かっこいい」などといった美的な感情が根本にあると思い、途中でテーマや考え方に変化が起こりました。 正解はないけど、どこか基準がある人や物の美しさ、移り変わりゆく流行、その中にある喜び、悲しさ、空しさ、喜び…の循環を表現しました。 また、今回展示する作品は全て美に関するテーマはありませんが、新作含め共通して「心の穴」が表現されています。 観ることによって、その穴が埋められるような作品ではありませんが、他者、そして私自身も少しでもそれと向き合えるような時間がつくれたらいいと考えております。(村瀬 ひより)
Artist statement 2024年個展 -kara-
私にとって「非日常」であることが、「日常」の人がいる。その反対に、私にとって「日常」であることが、「非日常」の人もいる。 私が思う非日常は、戦争、災害、殺人、暴力などであるが、それらと共に生きている人がこの世界のどこかに必ずいる。想像もできないような非現実的な光景が、間違いなく現実に存在するのだ。 私(私たち)には生活があり、それだけで精一杯で、外部で起こっていることに無関心になることも多々あるが、決して無関係ではないはずだ。 そういった当事者と当事者ではない人々の間にあるもの、例えば情報や理解の壁について考えてながら、作品をつくっていきたい。(村瀬 ひより)
2000年 名古屋市生まれ
2024年 名古屋芸術大学芸術学部芸術学科美術領域洋画コース 卒業
(2022年10月から2023年9月 ブレーメン芸術大学 交換留学)
2024年4月より 愛知県立芸術大学大学院美術研究科油画版画領域 入学
個展
2021年 あの人が退屈な話をしてくる(名古屋芸術大学HEIGEN)
2024年 村瀬ひより展 -kara-(GALLERY IDF・名古屋)
グループ展
2021年 「My First Collection」名古屋市民ギャラリー矢田
「Gate Art Competition」ビジュアルギャラリー
2023年 「Synergise Me」 ドイツ Hochschule für Künste Bremen GALERIE FLUT
「CROSS OVER Vol. 43」香港 LO GALLERY
「徳川十二新匠」岡崎市桜城橋 (プロジェクションマッピングのデザイン担当)
「徳川十二新匠 美術展」岡崎市美術館